
封入率(ふうにゅうりつ)とは、ある一定の範囲や容器の中に、特定の対象物がどれくらいの割合で含まれているかを示す数値のことです。
一般的には、トレーディングカードゲーム(TCG)やカプセルトイ、食玩(おまけ付き菓子)などで、「レアなアイテムが当たる確率」を指す言葉として頻繁に使われます。
この記事では、主にホビー業界で使用される「封入率」の意味と、その他の業界での使われ方について解説します。
1. トレーディングカード(TCG)における封入率
最も「封入率」という言葉が使われるのがトレーディングカードの分野です。ここでの封入率は、「1つのパック、あるいは1つのボックス(箱)を買った時に、特定のレアカードが入っている確率」を指します。
メーカー側であらかじめ製造ラインごとの配分が決まっていることが多く、ファンやコレクターの間では以下のような単位で計算されることが一般的です。
- パック単位の封入率:1パック(数枚入り)を買った際に出る確率。
- ボックス単位の封入率:1箱(数十パック入り)を買った際に出る確率。
(例:1ボックス買えば必ず最高レアリティが1枚確定で入っている、など) - カートン単位の封入率:1カートン(複数のボックスが入ったダンボール)における確率。超高額なレアカードは「1カートンに1枚」といった低い封入率になることもあります。
封入率操作とは?
基本的に封入率はメーカーの製造仕様に基づきますが、二次流通(カードショップや個人出品)のオリジナルパック(オリパ)などで、意図的に当たりを減らしたり無くしたりすることを「封入率操作」と呼び、詐欺的な行為として問題視されることがあります。
2. 封入率と「排出率」の違い
似た言葉に「排出率(はいしゅつりつ)」があります。意味はほぼ同じですが、使われるシーンが異なります。
- 封入率:あらかじめパッケージの中に閉じ込められているもの(物理的なカード、食玩など)に使われます。
- 排出率(提供割合):ソーシャルゲームのガチャや、ゲームセンターの景品など、データや機械から出てくるものに使われます。
3. ビジネス・マーケティングにおける封入率
ホビー業界以外でも、ダイレクトメール(DM)や製造の現場で使われることがあります。
- ダイレクトメール(DM)の場合
- 封筒の中に、チラシや案内状などの「同封物」を入れる作業(封入作業)において、特定のチラシをどの範囲の顧客に封入するか、あるいは正しく封入されたかの割合を指す場合があります。
- 製造業の場合
- 製品の中に異物が混入していないか、あるいは必要な部品が正しく入っているかなどの品質管理の指標として使われることがあります。
まとめ
「封入率」とは、主に「パックや箱の中に、目当てのアイテムがどれくらいの確率で入っているか」を示す用語です。
特にトレーディングカードを購入する際、そのパックが「どれくらい当たりやすいのか」や「どれくらい希少なのか」を判断する重要な指標となります。


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