「べらぼう」という言葉を耳にしたことがありますか?この言葉は江戸時代から使われている言葉で、現在も使われることがあります。
この記事では「べらぼう」の意味・由来、そして例文や別の言い方について詳しく紹介します。
べらぼうの意味をひとことで言うと?
「べらぼう」とは、「非常識な」「途方もない」「とんでもない」などの意味を持つ言葉です。これは通常、驚きや批判の意味を込めて使われます。
べらぼうを使った例文
- 彼の要求はべらぼうだ。
- こんなべらぼうな価格では買えないよ。
- 彼女の話はいつもべらぼうな内容だ。
べらぼうの別の言い方
- 非常識な
- 途方もない
- とんでもない
- ばかげた
- 驚くべき
べらぼうの由来
「べらぼう」の由来には諸説ありますが、以下にその説の中でも有力なものをご紹介いたします。
「箆棒(へらぼう)」と「穀潰し」
「べらぼう」の語源については、「箆棒(へらぼう)」に由来するという説が有力です。箆棒は穀物を潰す道具であり、ここから「穀潰し」という意味が派生しました。つまり、役に立たない人物や非常識な行動を指す言葉として使われるようになったという説です。
「べらぼう」由来の江戸言葉・「べらぼうめ」・「べらんめえ」
べらぼうという言葉に「ののしり」の意味を持つ「○○め」が付いて「べらぼうめ」という江戸言葉に転じていったと言われています。
また、「べらんめえ」とも関連が深く、これも江戸言葉の一つです。「べらんめえ」は、江戸っ子の威勢の良さや豪放な性格を表す言葉であり、「べらぼう」と同じように驚きや非難を込めて使われました。
この「べらんめえ」という言葉は、「べらぼうめ」から変じた発音と考えられています。
ニュアンスの変化
「穀潰し(ごくつぶし)」という言葉が「非常識な」・「とんでもない」という意味に転じた背景には、江戸時代の価値観と庶民の生活が影響しています。当時、「穀潰し」とは役に立たない人物を指す侮蔑の言葉でしたが、その強い否定的なニュアンスが、次第に「非常識な」や「途方もない」といった広範な否定的評価を含むようになりました。このようにして、「べらぼう」は「とんでもない」という意味で使われるようになりました。
地域や時代を経て言葉が変化する過程で、元々の意味から派生して広がることはよくあります。「べらぼう」の場合も、強い否定の感情を表す言葉として変化し、より広い意味を持つようになったのです。
「べらぼう」という言葉は、日常生活の中で驚きや批判の意味を持って使われることが多いです。その歴史や由来を知ることで、より深く理解し、適切な場面で使うことができるようになります。ぜひ、今回の記事を参考にして、言葉の魅力を楽しんでください。
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