「検品」・「検査」・「検収」の違いと使い分け | ナルワカ

「検品」・「検査」・「検収」の違いと使い分け

洋服の検品
「検品」、「検査」、「検収」の3つの用語は、製品やサービスの品質管理や納品プロセスにおいて重要な役割を果たしていますが、それぞれの意味と目的は異なります。
以下に、それぞれの用語の違いについて説明します。

「検品」・「検査」・「検収」の違いをひとことでいうと?

「検品」は外観や数量の確認、「検査」は品質や性能の評価、「検収」は納品内容の確認、と一言で表現できます。

1. 検品 (けんぴん)

「検品」とは、製品や商品が仕様どおりに正しく作られているか、欠陥や不良品がないかを確認するプロセスです。通常、製造工程の途中や最終工程で行われます。具体的には、以下のような作業が含まれます。

  • 数量の確認
  • 外観や寸法の確認
  • 動作や機能の確認
  • パッケージングの状態確認

検品の目的は、顧客に不良品が渡らないようにすることです。そのため、工場や倉庫で製品が出荷される前に行われることが一般的です。

2. 検査 (けんさ)

「検査」とは、製品やサービスの品質や性能が、規定された基準や仕様を満たしているかどうかを評価するためのより広範なプロセスを指します。検品が外観や数量など比較的簡単なチェックであるのに対し、検査は技術的な基準や法的な要求を満たすかを確認するための試験や分析を含むことがあります。検査には以下のような種類があります。

  • 受入検査:部品や材料が正しい品質かどうかを確認する。
  • 中間検査:製造工程の途中で品質を確認する。
  • 最終検査:製品が出荷される前に、全体の品質を確認する。

検査は、顧客や規制当局からの要求を満たすために不可欠なプロセスです。

3. 検収 (けんしゅう)

「検収」とは、商品やサービスが納品された際に、それが発注通りに正確に納品されたかを確認するプロセスです。検収は、納品先で行われることが多く、受け取った商品が数量、品質、仕様、納期などの条件を満たしているかを確認します。以下の点が主にチェックされます。

  • 発注書と納品書の照合
  • 数量の確認
  • 品質や状態の確認
  • 動作確認(必要に応じて)

検収が完了し問題がなければ、納品が正式に受け入れられ、支払いプロセスが進行します。

使い分けガイド

製品やサービスを扱う上で、「検品」、「検査」、「検収」というプロセスは重要です。しかし、それぞれの違いや使い分けに迷うことがあるかもしれません。ここでは、これらの用語を適切に使い分けるためのガイドを提供します。簡潔な説明と具体的な使用場面を参考に、業務での混乱を防ぎましょう。

検品: 出荷前の確認作業

ポイント: 外観や数量をチェックする。

使用場面: 製品を出荷する前に、不良品や欠品がないかを確認したいとき。

例文: 「この商品を出荷する前に、全数検品して不良品がないか確認してください。」

検査: 品質と性能の評価

ポイント: 製品やサービスが基準を満たしているかを確認する。

使用場面: 規格や安全基準に従って、製品や材料の品質を評価したいとき。

例文: 「この部品は安全基準を満たしているか、検査を実施してください。」

検収: 納品内容の確認

ポイント: 納品された商品が発注通りであるか確認する。

使用場面: 商品やサービスが納品された際に、数量や品質が発注内容と一致しているかを確認したいとき。

例文: 「納品書と実際の商品を照合して、検収を行ってください。」
 


まとめ

「検品」は出荷前の外観や数量確認、「検査」は品質や性能の評価、「検収」は納品時の内容確認と、それぞれの役割を理解し、適切に使い分けることで業務の効率化と品質管理を強化しましょう。

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