日常会話やSNSで耳にすることが増えてきた「カニバる」という言葉。これはどんな意味を持ち、どのような場面で使われるのでしょうか?また、ビジネスシーンでは適切な表現なのか、詳しく見ていきましょう。
「カニバる」の意味
「カニバる」とは、「カニバリゼーション(cannibalization)」というビジネス用語を略した言葉です。カニバリゼーションとは、自社の製品やサービスが同社の別の商品やサービスと競合してしまい、互いに市場を食い合う(売上を奪い合う)現象を指します。
特に、新商品が既存の商品とターゲット層や機能が重なることで、結果的に自社の売上に悪影響を与えることを意味します。
例としては、同じブランドが新たなスマートフォンを発売する際に、既存のモデルの売上が落ちてしまうような場合です。
「カニバる」の使用例
「カニバる」という言葉は、カジュアルな会話でしばしば使われます。たとえば、以下のような会話で耳にすることがあるかもしれません。
- 「新しい商品が出たけど、既存の商品とカニバってない?」
- 「この企画、他のプロジェクトとカニバってしまうかも。」
このように、あくまでカジュアルな表現であるため、ビジネスシーンでは注意が必要です。
「カニバる」の言い換え表現
「カニバる」はカジュアルな言葉ですが、ビジネスや正式な場面では適切な言い換えが必要です。以下にいくつかの適切な言い換え表現を紹介します。
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市場侵食(しじょうしんしょく)
例:新製品が既存製品の市場を侵食する恐れがある。 -
競合する
例:新サービスが他の既存サービスと競合する可能性がある。 -
自社製品同士の競争
例:この新製品が自社製品同士の競争を引き起こすリスクがある。 -
自家競合
例:新しいラインが既存のラインと自家競合を引き起こす懸念がある。
「カニバる」はビジネスメールに使っても良い表現?
結論から言うと、「カニバる」はビジネスメールや正式な場面での使用には適していません。
「カニバる」は略語であり、カジュアルで少しくだけたニュアンスが強いため、ビジネスの文脈では相手に対して不適切または軽率な印象を与える可能性があります。
代わりに、先に紹介した言い換え表現(例:市場侵食、競合する、自家競合など)を使うと、ビジネスにふさわしいトーンを保つことができるでしょう。ビジネスメールでは、特に礼儀やプロフェッショナリズムが重要なため、正確で誤解を生まない表現を心掛けることが大切です。
まとめ
「カニバる」という言葉は、ビジネス用語である「カニバリゼーション」から派生した略語で、カジュアルな場面で使われることが多いです。ただし、ビジネスシーンでは「市場侵食」「競合する」「自家競合」などの言い換え表現を使うのが望ましいでしょう。特にメールや公式文書では、適切な言葉を選ぶことが相手との円滑なコミュニケーションに繋がります。
ビジネスシーンでも正確な言葉選びを意識し、プロフェッショナルな印象を与えるよう心がけましょう。
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