「博士」の読み方:「はかせ」と「はくし」の違いと使い分け | ナルワカ

「博士」の読み方:「はかせ」と「はくし」の違いと使い分け

後ろ姿の博士

「博士」って書いてあると、つい「はかせ」って読んじゃいませんか?でも、大学で博士号を取った人のことを話すときは「はくし」と言うのが正しいんだとか…。え、どうして同じ漢字なのに読み方が違うの?と戸惑う人、実はけっこう多いんです。

今回は、「博士」の読み方「はかせ」と「はくし」の違いを徹底解説!これを読めば、もう使い分けに迷うことはありませんよ♪

「はかせ」と「はくし」の違いを一言でいうと?

「はくし」は学位の正式名称として使われる読み方で、主に大学院を修了した人などに授与される称号。「はかせ」は知識の豊富な人を親しみや敬意を込めて呼ぶときや、歴史的な役職・専門職として使われる読み方です。

「はくし」とは?

「はくし(博士)」は、大学院の博士課程を修了し、博士論文の審査に合格した人に授与される学術的な学位を指します。

  • 例:文学博士(ぶんがくはくし)、医学博士(いがくはくし)、博士号(はくしごう)、博士課程(はくしかてい)
  • 欧米の「ドクター(Doctor)」に相当し、日本では学術界での最高位の称号とされています。
  • 正式文書、法令、公的な発表などでは「はくし」と読むのが原則。

「はかせごう」は正式な読み方じゃない?

はい、その通り!「博士号」の正式な読み方は「はくしごう」です。「はかせごう」と読むのは、日常会話でありがちな読み間違いなんです。

  • ◎ 正しい読み方:博士号(はくしごう)
  • × 間違った読み方:博士号(はかせごう)

この区別は、公的な場面や学術的な文脈ではとても大切です。たとえば、大学の卒業式、学術論文、ニュース番組などでは、「はくしごう」と読まないと違和感がありますし、信頼性も問われてしまうことも。

ちなみに「はかせ」は、親しみや敬意を込めた呼び方として使われることが多く、「博士(はかせ)」とだけ言うならOKですが、「号」などの正式な語とセットになるときは必ず「はくし」読みが基本です。

ちょっとややこしいけど、使い分けを知っておくと大人の日本語マスターになれちゃいますよ♪

「はかせ」とは?

一方、「はかせ」はもっと広い意味を持つ言葉。以下のように、学問や技術、芸能などに通じた人物を指して、敬意や親しみを込めて使われます。

  • 物知り・専門家:お天気博士、昆虫博士、漢字博士など
  • 歴史的な官職:律令制下で大学寮にいた教官の称号(例:文章博士、明経博士など)
  • 声明(しょうみょう)の楽譜名:仏教音楽で使われる「墨譜」も「はかせ」と呼ばれることがあります。
  • 俗称:正式な博士号保持者を、親しみを込めて「○○はかせ」と呼ぶケースも。

「人名+博士」は正式にはどう読む?

たとえば「田中博士」「山本博士」といったように、人名に「博士」がつくとき、読み方に迷ったことはありませんか?

正式な場では、「たなかはくし」「やまもとはくし」と読むのが原則です。これは、その人が実際に博士号を持っている=学位「はくし」を意味しているからです。

  • ◎ 正しい読み方(公式・学術的な場面)
    例:山田博士(やまだはくし)、佐藤博士(さとうはくし)
  • ◎ OKな読み方(フィクション・親しみ表現)
    例:阿笠博士(あがさはかせ/名探偵コナン)、オーキド博士(はかせ/ポケモン)

テレビ番組のインタビューや、学会、ニュースの報道など、公的な文脈では「はくし」と読むことが求められます。一方で、キャラクター名や親しみを込めた場面では、「はかせ」と呼ばれることが多く、むしろそちらの方が一般的かもしれません。

つまり、こんな風に覚えましょう:

  • リアルな博士(学位保持者)+正式な場 ⇒「はくし」
  • フィクションや愛称的な呼び方 ⇒「はかせ」

このちょっとした違いを知っているだけで、言葉遣いに一目置かれるかも?

応用・関連情報

実は、「はかせ」と「はくし」にはそれぞれ興味深い歴史があるんです。

  • 「はかせ」の起源は古代の官職名:百済から渡来した学者たちが日本に知識をもたらしたことに由来。律令時代には各分野に博士が配置されていました。
  • 「はくし」は明治時代に登場した近代的な学位制度の産物:1887年に学位令が制定され、ここで初めて「はくし」という読みが公式に導入されました。
  • NHKでも使い分けの基準がある:「博士号」は「はくしごう」、「お天気博士」は「はかせ」と読み分けています。

また、フィクションの世界でも「はかせ」は大活躍!例えば…

  • 『名探偵コナン』の阿笠博士
  • 『ポケモン』のオーキド博士

こうしたキャラクターたちの影響もあり、「博士=はかせ」というイメージが根強く浸透しているんですね。

まとめ

「博士」の読み方について、ここまで見てきたポイントをおさらいしましょう!

  • 「はくし」:正式な学術的学位を指す。使用例:博士課程、博士論文、博士号。
  • 「はかせ」:知識人、歴史的官職、俗称など多様な意味で使われる。使用例:昆虫博士、文章博士、阿笠博士。

迷ったときは「学位ならはくし」「親しみやすさ・専門家イメージならはかせ」で判断するとスムーズです!

あなたはどちら派?

「はかせ」と聞くと物知りな優しい先生を思い浮かべる人もいれば、「はくし」と聞いて知的でカッコイイ肩書きを思い浮かべる人もいるはず。ぜひ、あなたの言葉のセンスに合わせて、賢く使い分けてみてくださいね!

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